「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分を掲載中

※ なお、記事の内容は執筆時点のものです。現在の医学的見地とは異なる場合がありますことを
 ご了承ください。

〜息切れは年のせい?〜

息切れは肺、心臓、貧血、過換気症候群など内科的病気から精神的な病気まで様々な要因で生じる「呼吸器時の不快な感覚」を指す自覚症状です。実は最も多いのが運動不足なのですが、命の危険な病気が隠れている可能性があります。

特に突発性発症時刻を特定できるほど急性数時間から数日間の経過で増悪しているの場合は救急車もしくは病院に駆け込んでください。急性心不全、急性心筋梗塞、肺動脈血栓症、気胸、気管支喘息、アナフィラキシーショックなど重大な病気を患っている可能性があり緊急の処置が必要な場合があります。

では、慢性あるいは徐々に症状が増悪している場合はどうでしょうか。症状の感じ方には個人差がありますが、「最近、階段を上ると同世代の人に比べ息が切れて自分だけ遅れる」、「最近休まないと歩けなくなった」といった症状はないでしょうか。このような症状の場合は肺もしくは心臓の異常が疑われます。

肺であれば慢性閉塞性肺疾患、いわゆる「タバコ肺」が増えています。今、喫煙していなくても過去にタバコを吸っていた人は加齢とともに発症する可能性があります。

心臓の場合は代表的なものとして労作性狭心症や心不全があります。肺、心臓の疾患の場合、呼吸器内科、循環器内科が専門分野となりますが、まずはかかりつけ医にご相談ください。

内科 診療部長 木下 正樹