「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

腹腔(ふくくう)鏡下手術,最先端,画面見て手術

最近は子供ばかりでなく、大学生や、大人までもがテレビゲームにうち興じている時代です。ところで、医学の世界でもテレビゲームに似た治療法が行われていると聞いたら、皆さんはびっくりすることでしょう。

ここ数年で急速に普及したものに「腹腔鏡を使った手術」があります。これは、小さな傷から腹腔鏡という超小型カメラを通し、テレビ画面を見ながら行う手術です。そして宇宙空間を飛ぶ人工衛星の作業のように、手術を遠隔操作で行うことや、コンピューターのディスプレイー画面に慣れている若い医師が得意とすることから、欧米では「テレビゲームのような手術」とも呼ばれています。

今では、胆石の手術や肺の手術の一部もこの方法でできるようになり、痛みも少なく傷も小さくてすむことから、手術痕を嫌う女性にも好評です。また今までの方法では無理と思われた、体力の低下している高齢者にも適応拡大することができました。今後、腹腔鏡下手術は、他の手術にも応用され、ますます発展して行くでしょう。