「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

高い評価を受けた金沢の「がん検診」

今度,金沢医師会はすこやか検診,特に肺・胃がん個別検診の制度の高さを評価され,日医最高優功賞を受賞した。
担当する私たちは日ごろの苦労もいやされる。

一人の受診者のエックス線写真を掛かりつけ医が診て,医師会で二人の医師が再読影し,大学教授が見て,さらに疑わしい場合は症例検討会で何十人もの医師が論議する。

これは精度管理の一端であるが,不必要な精密検査を省き,かつ高いがん発見率,早期がん比率は,他に例を見ないシステムと共に全国から注目されている。

さて,今年度の金沢市すこやか検診も十月末で終了した。

最終結果はまだ出ていないが,例年のごとく,今年も肺がん十数例のほか,胃がん,大腸がんがそれぞれ二十数例発見されるであろう。

毎年,完治可能な早期がんが半数以上含まれるが,毎年検診を受けている人は,がんが見つかっても早期がんであり,初めて受診した人に進行がんが多い。

このことからも,やはり検診は年に一度受けることが重要とわかる。
がん検診の有効性について異論もある中,将来,市民のがん死亡率減少に寄与するものと思われる.