「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

胆石はカメラを見ながら治療

 胆のうの中の石を「胆のう結石」、胆管という胆汁の通る管の中の石を「胆管結石」と呼びます。いずれも胆石であることに違いはありません。以前はいずれの胆石も手術しか治療法がなく、大きな傷が残ったものです。

現在、胆石の治療はほとんどカメラで行われています。胆のうの石は、腹腔鏡というカメラをお腹の小さい傷から入れ、モニター画面を見ながら、胆のうごと取ります。

一方、胆管結石は、内視鏡での治療となります。これは胃カメラのように口から入れる内視鏡で、内視鏡の中を細い針金状の器具を通して胆管の石を取り出します。すべての人にこの治療法がうまくいくとは限りませんが、お腹に傷はできません。

なお、以前に手術で胆のうを取った人も胆管結石ができることがありますので注意してください。

また、この内視鏡による方法で、胆汁の流れが悪くなって起こる黄疸の治療もできます。これは石のときと同じように、内視鏡の中を通してチューブを入れ、胆汁の流れをよくする治療です。

このように医療は近年、著しく進歩しています。