「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

前立腺がん増加、検診を受けよう

金沢市のすこやか検診に今年から「前立腺がん検診」が加わりました。私は専門外ですから、当院泌尿器科の宮崎公臣先生の話を踏まえて前立腺がんについてお話しします。
前立腺がんの発病の頻度は人種によって大きな差があり、日本人を含め東洋人はこの病気にかかる率は低かったのですが、米国に移住した日本人は高くなっていました。
しかし近年、日本人が前立腺がんになる率は増加に一途をたどり、15年後には現在の4〜5倍に達すると推定されています。増加の原因として、高齢化社会に加えて食生活も含めた生活様式の西欧化が考えられています。

排尿困難などの症状があって病院へ行き、前立腺がんと診断されたときには、すでに骨など他臓器へ転移している進行がんが過半数です。でもすでに前立腺がんの集団検診が行われている地域では、早期がんの診断率が増加し、治療成績の改善が報告されています。

金沢市で始まった前立腺がん検診では、血液検査で前立腺特異抗体(PSA)の値を測定し、排尿困難についての問診と併せて早期発見に務めています。