「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

「中高年の急死」,急性心筋梗塞が急増

働き盛り、かつ一家の大黒柱である中高年の死因に「急性心筋梗塞」が増えています。この心筋梗塞とは、心筋(心臓そのもの)に栄養を供給する血管が閉塞して心筋の一部が壊死し、心臓が機能を果たさなくなってしまうもので、極めて危険で重大な病気です。

 初期症状は、持続する胸痛や、胸部不快感、吐き気、嘔吐など多彩です。中には症状がなく、かつ「安静心電図」で異常がなくても、階段昇降による「運動負荷心電図」で初めて発見されることもあります。確定診断の場合、この栄養を送る血管を造影することによって察知できるので、非常に有意義です。

 治療法は急速に進歩しており、最近では発症数時間以内なら直接手術せず、閉塞している血管内の血栓を溶かしたり、広げたりして劇的に改善、数多くの命を救っています。

 急性心筋梗塞の誘因として、高脂血症、高血圧、糖尿病、動脈硬化、喫煙、肥満、過労、ストレスなどが挙げられます。