「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

シワとたるみ

2007年10月29日(月) 北國新聞(丈夫がいいね)に掲載分

この記事は、当院では現在対応しておりません。ご了承ください。

「マッサージで張りを保つ」
顔のシワやたるみを気にしている女性は少なくないだろう。容姿の衰えが気になり始めると性格まで内向きになり、外出が億劫になって運動不足になるなど、心身に影響を及ぼしかねない。

■らせん状に
しかし、落ち込むことはない。金沢有松病院(金沢市)が7月に開設した「メディカルエステARIMATSU新館」でシワの治療にあたる竹田公英皮膚科医長によると、シワやたるみは自宅での簡単なマッサージで改善、予防ができるという。

竹田医長が勧めるのは、リンパマッサージである。マッサージは
@ほおに両手を当て、らせん状に回しながら耳の付け根まで動かし、あごの付け根を人差し指で押さえる。
Aおでこに両手を当て、らせん状に回しながらこめかみまで動かし、人差し指でこめかみを圧迫する。
Bこめかみから耳の下、あごの下のラインに沿って顔の側面を左右の人差し指で圧迫しながらたどるように上下させる
−動作で構成される。

シワやたるみは、皮膚の弾力性を維持する真皮内のコラーゲンの再生能力が加齢によって衰えることが一因とされる。
マッサージを行うと、細胞と細胞の間に入り込んで栄養分や老廃物をやりとりするリンパ液の流れがスムーズになり、新陳代謝を促してコラーゲンが再生され、顔に張りを取り戻すことができるというわけだ。
顔面のリンパ液は、毛細血管のように張り巡らされたリンパ管を通って耳の周りやあごにあるリンパ節に一度集まり、心臓へと戻っていく。マッサージはこのリンパ液が心臓に戻りやすくする動作であり、入浴中や入浴直後に行うと効果が増す。
リンパし液の通り道は眉間から目頭、小鼻を経由して口元に至るラインにもあり、眉間から口元までを左右の人差し指で圧迫ながらたどるのも効果的という。


■紫外線に注意
ただし、マッサージを続けても、一度できたシワやたるみを完全に消し去るのは難しく、竹田医長は「予防が第一です」と強調する。
予防には、外出時に紫外線を浴びすぎないことが大切だ。紫外線はコラーゲンを萎縮させて皮膚の張りを失わせ、シワやたるみを引き起こす。これから冬場に向かうとはいえ、日差しが強い日は帽子をかぶって「防衛」しよう。体と心を若々しく保つためには、紫外線に気を付けながらリンパマッサージを実践したい。