「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

一度に64断面を撮影 

(2008年3月6日(木) 北國新聞(健康ノート)に掲載分)

皆さんの中には医療機関でCT検査を受けられた方も多いでしょう。この検査により身体の断層画像が得られ、種々の疾患の診断率が飛躍的に向上しました。

しかしながら、従来は一断面ずつの撮影だったので、動きのある心臓の血管(冠動脈)を撮ることはできませんでした。ところが、近年、一度に六十四断面を撮影できるCT装置が開発され、それが可能になったのです。

狭心症、心筋梗塞の診断・治療には、冠動脈の撮影が欠かせませんが、それには心臓カテーテル検査が一般的です。
この検査は危険性は少ないとはいえ身体的負担があるため、症状や心電図などから、病気の疑いが高い方のみに行う検査でした。

これに対し、CT検査では静脈(外来などで採血や注射をする血管)に造影剤を注射し、数秒間息を止めれば冠動脈の画像が得られます。時間もかからず体の負担も少ないので、より積極的に検査を行い、病気の早期発見、早期治療が可能となってきたのです。