「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

〜肉控え、たっぷり泡で洗顔〜

(2008年8月18日(月) 北國新聞(丈夫がいいねに掲載分)


思春期を迎えると、ぽつぽつと顔にできるニキビ。毛穴が開き、皮脂の分泌が盛んな夏場には特にできやすい。鏡を見ては、触ったりつぶす若者も多いだろう。
しかし、誤った治療は逆に悪化させてしまうことを忘れてはいけない。
■汚れを浮かす
「ニキビ対策は洗顔にはじまり、洗顔におわる」。こう強調するのは、金沢市の金沢有松病院皮膚科の竹田公英医長である。
ニキビは毛穴に皮脂や角質が詰まってできる吹き出物の一種だ。
治療の基本は、原因となる余分な皮脂や汚れを取り除き、肌の清潔を保って、これ以上悪化させないことにある。
肌への負担を少なく、毛穴の汚れを浮かせる洗顔のコツは、たっぷりの泡で洗うことである。
洗顔フォームや石けんを、ネットなどを使ってしっかり泡立て、皮膚の皮膚の上を滑らすように時間をかけて洗う。
これが皮膚科医が勧める正しい洗顔法である。
この泡洗顔はニキビの再発防止にもつながる。
肌のきめが整うため、日常的に続けると毛穴がしまり、ニキビができづらい肌になるという。
一日二回、汗をかきやすい夏は、朝昼晩の洗顔を心掛けたい。
逆に、ニキビをつぶすのは厳禁だ。
クレーターのようなニキビ跡をつくる原因になる。
女性には耳の痛い話だが、毛穴をふさぐファンデーションも毛穴が詰まるためニキビの大敵となる。赤みを隠そうと厚塗りして逆に悪化させるケースが少なくないという。一方で、日焼け止めクリームはきちんと塗っておきたい。夏の強い日差しは、ニキビ跡を残しやすいからだ。帰宅後は泡洗顔できちんと日焼け止めを落とせば、ニキビ悪化の心配もないという。

 

■汚れを浮かす
体の内側から治療することも大切だ。まずは食生活の改善から始めたい。竹田医長は、油もの中心の食事から和食への切り替えを勧める。
緑黄色野菜でビタミンC、Bを摂取すればニキビ跡の治療にも効果的で、「ファーストフードや肉類はもってのほか」という。
不規則な生活や睡眠不足、ストレス、疲労は肌の調子を悪くさせ、ニキビも治りにくい。
「ニキビは生活習慣病の一種」と竹田医長。愛嬌たっぷりのニキビ顔も、自身の生活を映す鏡なのである。