「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

〜ビタミンCで予防〜

(2009年5月16日(土) 北國新聞に掲載分)

この記事は、当院では現在対応しておりません。ご了承ください。

前回紹介したしみと同様、しわやカサカサの乾燥肌も美容の大きな悩み。
しわはケアを怠るとあっという間に増えてしまうこともある。


■ 紫外線は大敵
しわの主な原因は老化だ。年齢を重ねていけばしわは増えてくるが、紫外線を浴びると肌の老化はさらに進む。
紫外線は肌に弾力を与えているコラーゲンを壊してしまう。
コラーゲンが減少すると表皮の下にある真皮の層がゆがみ、肌がくぼむ。
このくぼみがしわになるのだ。
しわの治療法の一つとしてヒアルロン酸注射がある。ヒアルロン酸は水分を含んで膨れる性質を持っており、皮膚に注入すると表面を押し上げてしわをのばす働きをする。
一度の注入で半年から一年ほどの効果があるとされる。
また、肌に五十ボルトほどの電圧を流して細胞と細胞の間にすき間を空け、ヒアルロン酸を含んだ薬剤を肌の奥まで浸透させる「メソポレーション」といわれる治療法もある。
この方法は注射針を使わずにヒアルロン酸を取り込めるため痛みがないのが特徴だ。持続するのは数ヶ月という。
「電気によるやけどの心配などもほとんどありません」と金沢有松病院皮膚科・美容皮膚科の竹田公英医長は話す。
乾燥肌もしわの原因の一つ。加齢による皮脂の分泌の低下や潤いを保つ成分の減少によって、皮膚の水分バランスが崩れて乾き、肌が過敏になってかゆみなどの症状が出る。
せっけんなどを使い過ぎると肌のバリアー機能を果たす角質層の脂分まで洗い流してしまい、刺激に対して弱くなってしまう。
しわを防ぐために有効な栄養素はコラーゲンとビタミンC。ビタミンCはコラーゲンを作る役割を果たし、ブロッコリーやイチゴなどに多い。
竹田医長は「ビタミンCは美容の王様」と話し、積極的に摂取するように呼び掛ける。

■ 肌に合うものを
皮膚に負担が掛かれば、老化も進みやすくなる。
肌に合わない化粧品や洗顔せっけんを使うことは肌の健康を阻害し、しわや乾燥肌につながる。
「どんな化粧品がよいかは個人差がある。専門家に相談してよりよいケアの方法を探ってみてください」と竹田医長。自分に合った肌の手入れの仕方を見つけるのが大切なのだ。