「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

「怖い高血圧」,静かな殺人者の異名

日本人の死亡原因の第一位は,悪性新生物(がん)で、第二位は心疾患、第三位は脳血管疾患です。この第二位と第三位の大部分は虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)と脳卒中で,そしてこのどちらもが動脈硬化を基盤として起こり、この動脈硬化は高血圧があると更に進行します。

それなのに、高血圧を治療せずに放置している人が大勢います。これは、苦痛となる自覚症状がほとんどないことが災いしているのかもしれません。

中には頭痛やめまい、耳鳴りといった症状のある人もいますが、全く症状を感じない人の方が多いのです。そして残念なことに、ある日突然、狭心症や心筋梗塞、脳卒中で倒れるというケースが後を絶たないのです。

このため、高血圧には「サイレント・キラー」(静かなる殺人者)というニックネームがあります。高血圧は、正しく治療すれば必ず下がり、動脈硬化の発生、進行を食い止めることができます。ですから、職場検診や住民検診は進んで受け、早期発見、早期治療に努めることをお勧めします。