「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

〜傷が目立たない先進の単孔式手術〜

単孔式手術をご存知でしょうか。
文字通り単一の穴から行う手術のことですが、実際にはへそだけを切開して行う腹腔鏡を使った手術のことを指します。へそはもともとシワやへこみがあるので、切開しても傷はほとんど目立ちません。

単孔式腹腔鏡下手術の代表的手術である胆のう摘出術では、へそだけを2センチ程度切開するだけで、胆のうを切除して取り出せるようになりました。
昔の開腹手術では20センチほどお腹を切開して行っていたことを考えると、隔世の感があります。

もちろん、胆のうを取るすべての患者さんにこの手術が行えるわけではありません。
技術的な制限があるため、炎症の強い胆のうや、慢性で硬くなった胆のう、お腹の中に癒着がある場合や、出血しやすい場合は手術をすることができません。

最近では胆のうばかりでなく、胃や大腸の手術にも単孔式手術が応用されています。
技術の進歩とともに安全、確実で、体に負担の少ない手術が日々開発されています。