「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

働き盛りの死無念、検診で早期発見を!

最近、新聞に四十代、五十代の病死がしばしば散見される。死因は脳卒中、がんや心筋梗塞などであるが、残された家族のことを思うと、一読者として心中を察し、そして一医者として、早期発見・早期治療ができなかったかと悔やまれる。

石川県の検診受診率は低く、特に市部は低率である。集団検診、個別検診や会社検診など、ほとんどの成人には検診の機会があり、また機会のない人や詳しく精密検査を希望される人には人間ドックなどがある。少なくとも毎年一回は検診を受けられた方がよいであろう。

中には検査が怖いという人も少なくない。しかし近年、検査法や治療法は著しく進歩した。

例えば、首に直接針を刺さなくても、MRAで脳血管を撮ることが可能であり、また胃や大腸の小さながんは手術をしなくても内視鏡切除ができ、そして心臓のバイパス手術をしなくてもカテーテルで血管を広げられるようになった。もちろん、すべてではないが、早期発見して初めて、これらが可能になるのである。

くれぐれも手遅れにならないように、そして家族を悲しませないように!