「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分を掲載中

※ なお、記事の内容は執筆時点のものです。現在の医学的見地とは異なる場合がありますことを
 ご了承ください。

〜急性膀胱炎と過活動膀胱〜

一般的に膀胱炎と言われているには「急性細菌性膀胱炎」です。主な症状は排尿時痛・頻尿・尿意をもよおすと我慢できなくなる尿意切迫感などがあります。身体的構造上、成人女性の方が発病頻度が高くなります。

一方、急性膀胱炎と似た病気として「過活動膀胱」があります。排尿の時の痛みはありません。女性では昼間に頻尿や尿意切迫感がありますが、眠ると症状が治まります。高齢の男性では前立腺肥大症などに伴って眠ると何度も尿意で目が覚める「夜間頻尿」があります。

診断と治療には尿の検査が必要です。尿の検査で炎症や細菌感染があれば「急性膀胱炎」、感染がなければ「過活動膀胱」と診断されます。この2つの病気の鑑別診断には尿の検査が欠かせないことを覚えておいて下さい。

最後に大事なことですが、急性膀胱炎の治療に必要な抗菌剤は医師の処方箋がないと薬局では購入することは出来ません。早期に治療すれば速やかに治癒しますが、手遅れになると腎臓にまで感染が波及して高熱を伴います。最寄りの医院で診察を受けましょう。
  
泌尿器科 部長 宮崎 公臣