「健康トピックス」
北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分を掲載中
※ なお、記事の内容は執筆時点のものです。現在の医学的見地とは異なる場合がありますことを
ご了承ください。
〜 がん治療の進歩 〜
私はおよそ10年前にがんになり、北陸新幹線の金沢延伸のテレビ中継を病床で眺めていました。この新幹線に1回でも乗れるかなと考えた記憶があります。治療を受けたとしても5年生存率は50%前後。生きるにしても治療の大変さを感じていました。それでも、その後何回かの入院治療で、今は落ち着いた状態になっています。
10年前、私の専門の泌尿器がんでは骨転移を伴った前立腺がんの5年生存率は約50%でしたが、現在は、はるかに伸びています。10年以上疼痛なく元気で暮らしている人が多くいらっしゃいます。すこやか健診等による早期発見が寄与するところが大きいと考えられます。啓蒙も広くいきわたり、健診でPSA(前立腺特異抗原)の採血を受ける人が増加しています。
前立腺がんの生存率延長の最も大きな要因は、次々と開発されている新たな抗がん剤です。それらは効果の大きさもさることながら、副作用が軽くなったものが多いです。従来は、食欲不振や脱毛などの副作用で、がんは縮小しても体力が落ちてしまうことがありました。現在は、人によっては副作用が全く現れないこともまれではありません。以前は入院して点滴静注が主流でしたが、今は外来通院で内服できる治療薬も数多くあります。同年齢の人と遜色のない元気さで外来通院している人も多数おられます。がんを治すには早期発見と、治療をあきらめないことが大切です。
10年前、私の専門の泌尿器がんでは骨転移を伴った前立腺がんの5年生存率は約50%でしたが、現在は、はるかに伸びています。10年以上疼痛なく元気で暮らしている人が多くいらっしゃいます。すこやか健診等による早期発見が寄与するところが大きいと考えられます。啓蒙も広くいきわたり、健診でPSA(前立腺特異抗原)の採血を受ける人が増加しています。
前立腺がんの生存率延長の最も大きな要因は、次々と開発されている新たな抗がん剤です。それらは効果の大きさもさることながら、副作用が軽くなったものが多いです。従来は、食欲不振や脱毛などの副作用で、がんは縮小しても体力が落ちてしまうことがありました。現在は、人によっては副作用が全く現れないこともまれではありません。以前は入院して点滴静注が主流でしたが、今は外来通院で内服できる治療薬も数多くあります。同年齢の人と遜色のない元気さで外来通院している人も多数おられます。がんを治すには早期発見と、治療をあきらめないことが大切です。
泌尿器科 診療部長 平田 昭夫