患者様へ/ センハンス・デジタルラパロスコピー・システム


当院では2025年4月、北陸地域の医療機関で初めて低侵襲手術ロボットシステム「センハンス・デジタルラパロスコピー・システム」(アセンサス・サージカル・ジャパン)を導入しました。

 「センハンス・デジタルラパロスコピー・システム(以下、センハンス)」は、従来の腹腔鏡化手術をデジタル化し、より安全かつ精密に施行されることを目指して開発されたシステムです。
現在、国内で広く用いられている手術支援ロボットには「ダヴィンチ」がありますが、消化器外科や呼吸器外科領域においては保険適応疾患がほぼ『がん』などの悪性疾患に限られています。
 これに対しこのセンハンスは胃がん、大腸がん、肺がんなどの悪性疾患はもちろん、従来の腹腔鏡や胸腔鏡手術の対象となっていた胆嚢摘出術や鼠径ヘルニア根治術、虫垂切除術などの良性疾患にも適用可能です。
 センハンスにより精密かつ低侵襲な手術を行うことができ、当院では主に消化器外科および呼吸器外科の手術にて使用しています。

全ての腹腔鏡・胸腔鏡下手術で保険適用されていますので、費用は従来の手術と同額です。新たな費用の心配はございませんのでご安心ください。

 <メリットと特長>
◉傷口が小さい(約3〜12mm程度、術式により異なります)  
  ……出血の少なさや回復の早さにつながります。  
◉患部の切除がより正確に行える  
  ……コンピューターで鉗子操作を制御しており、鉗子先端の手ブレを最小限に抑えられます。また4K精細画面を術者の眼球の動きだけで操作でき、容易に精密な視野の確保が可能です。  
 ◉触覚フィードバックシステム
  ……鉗子に触覚があり、臓器を掴んだり引っ張ったりという感覚が術者に伝わります。
 ◉術者が疲れない
  ……オープンスタイルのコックピットに座りながら手術操作が可能です 。